ゲーマーは優秀!?ドワンゴ川上量生氏の思考力を鍛えるゲーム論

シュミレーションゲームなどすることによって、多層的な思考の立て方ができるようになれば、現実社会の競争のなかでも優位に立てる!と、ドワンゴの川上量生さんは主張しています。それは、ゲーマーにとってはすごく背中を押してくれる発言なのですが、一体、その真意はどういうことなのでしょうか?
川上量生さん著書『ルールを変える思考法』から、川上量生さんが考える思考力を鍛えるゲーム論をまとめてみました。
まとめる書籍
ルールを変える思考法
著者:川上量生 (KADOKAWA)
ドワンゴトップの川上量生氏が語る、ゲームによって鍛えられる思考力とは

思考のフレームワークはゲームで鍛えられる

withnews.jp

本気でゲームをやっている場合、攻略のために何時間、あるいは何日もかけて、いろんな角度から、どんな手を打つのが有効であるかを考えぬく時間を持つことがあります。そのようにして、「思考のフレームワーク」を鍛える訓練をした経験が、将来に対しても非常に役立つことになるのです。

第1章 いちばんリアルなゲームは「現実世界」で見つかる

川上量生さんの「思考力の源」となっているのは、主にコンピュータゲームではなくボードゲームのような「非電源のシュミレーションゲーム」なんだそうです。

ビジネススクールにもシュミレーションゲームを使って駆け引きを学ぶところもあるように、ゲームは「思考のフレームワーク」を鍛える訓練として優れているんだとか。

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いまは、難関といわれるような高校や大学の入試問題にしても、「知っているか、知らないか」「覚えているか、覚えていないか」が合否を分けるベースとなっています。そのため、日本の教育システムは知識の詰め込みが基本。
そうではなく、川上量生さんは「ひとつのことを10時間かけて考えぬく」といった能力にフォーカスを当てることが大事だといいます。

現実の世界をゲームで考えた時、それは10時間どころではなく、1ヶ月や、1年間まで考えないと答えを導き出せないケースもあります。
そのためにも、詰め込み教育ではなく、「思考のトレーニング」としてシュミレーションゲームを見なおしてみる価値があると言われています。


川上量生氏が考える「起業するために必要な思考」

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起業というものを考えるときには、「お金を出してもらうゲーム」と「ひとつの事業を成功させるゲーム」という別々のゲームを同時に実行しているんだという視点が必要になります。

第1章 いちばんリアルなゲームは「現実世界」で見つかる

最近起業した人たちが、ブログやTwitterで議論しているのを見ていると、「議論が浅い」と感じられると言われています。
なぜかというと、議論の主張が誰にでも手に入れられる情報を元にした、1手先か、2手先までしか読んでいたいものだから、だそうです。

起業をしている人であっても、それくらいの視野しか持てず、単一的な思考しかできていないのが現実なんだとか。

シュミレーションゲームなどすることによって、多層的な思考の立て方ができるようになれば、現実社会の競争のなかでも優位に立てます。いまの世の中では、それができる人は本当に少ないので、圧倒的優位に立てるといってもいいかもしれません。

第1章 いちばんリアルなゲームは「現実世界」で見つかる


ゲームで学んだ、ルールを変える思考法

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ウォーシミュレーションゲームを通しては、多くのことを学べたと思っています。そのなかでも大きな意味を持つのが「ルールを変える」という発想です。

第1章 いちばんリアルなゲームは「現実世界」で見つかる

ルールの変更によりゲームが変わるのは、現実のビジネスでも同じだといいます。
既存のルールにただ従っていたのでは、新規に参入した者は絶対に勝てないシステムなっている場合が多いそう。

しかし、業界の慣習のようになっているルールというものは、合理的に考えれば未来永劫続くものではなく、「ルールを変えられる瞬間」を見つけられるそうです。


ルールを確認・検証し、そこから最適解を探す

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思考を鍛えるにはゲームが適していると考えている理由のひとつは、シュミレーションゲームに勝つためには、まず「ルールの確認と検証」から始め、「そこから最適解を探していく」という作業が必要だからです。

第1章 いちばんリアルなゲームは「現実世界」で見つかる

昔の子どもたちは、鬼ごっこや缶蹴りといった遊びをするにしても、「どうすればもっと面白くなるか」「どうすれば、遊びをしている場所(地理的・環境的条件)を活かすことができるか」といったことを考え、ルールを変える。
そんな経験が「ルールを変えるという発想」を自然に持たせることに繋がっているといいます。

dual.nikkei.co.jp

一方、川上量生さんは、与えられた条件下でしか遊ぶことができないコンピュータゲームに慣れ、集中力を「質」ではなく「量」であるプレイ時間に担保させる最近のゲームに対しては嫌悪感を抱いているそうです。
パズドラのように、思考力以上に反射神経が問われるようになっていて、短絡的に快感を得やすい構図、万人が楽しいと感じやすいゲームなんだそう。

そうではなく、とにかくひとつのことを考え続け、ひとつのことを突き詰めていく。そんなゲームがもっと増えてほしい。そうしたゲームがないのであれば、自分でそれを競える場所をつくってしまうのもいいと感じるほどです。

第1章 いちばんリアルなゲームは「現実世界」で見つかる


確かに皆さんの周りにも、シュミレーションゲームとか、ボードゲームがやたらと強い人って地頭が良い人多くないですか?
決められた条件下でゲームをするのではなく、「ゲームを通して考えぬき、ルールの確認、検証を通して最適解を探していく」。このような発想を持って取り組むことによって、思考力は鍛えられるそうです。
川上量生さんのような天才が語る言葉であれば納得できますね。お子さんをお持ちの方も参考になるゲームに対する考えかもしれません。

紹介した書籍:ルールを変える思考法 (角川EPUB選書)





ビジネス・経済 #ドワンゴ #川上量生 #思考力


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