二月の勝者89話のネタバレ考察|上杉海斗を魔改造、フェニックス灰谷が黒木に怒り狂う

二月の勝者89話「十一月の宣戦」(漫画単行本10巻収録)は、桜花ゼミの上杉兄こと、上杉海斗が開成を受験することを灰谷が知ってしまうところからスタートする。フェニックスの灰谷先生が上杉海斗を開成にねじ込むために「魔改造」というパワーワードを使いつつ、黒木を罵倒する回。「だから貴方に勝たなければならないんだ!」と声を荒げるも、その動機はなんとも不純であるが…。

二月の勝者89話「十一月の宣戦」のネタバレ(単行本10巻収録)

ビッグコミックスピリッツ連載「二月の勝者」とは

2月の勝者第1巻の表紙

週刊ビッグコミックスピリッツ©小学館

2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人!
受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!

前回88話のポイント

・上杉弟、ついに麻布A判定も灰谷にやばいと言われる
・大内礼央の家庭、もうめちゃくちゃ
・大内礼央の母、ついに桜花ゼミの橘先生にクレーム
・橘先生の対応に黒木が激怒
・橘先生、黒木を陥れるために夜の街へ繰り出すが…

前回のネタバレについて詳しく!

二月の勝者89話のネタバレまとめ

上杉兄の志望校、灰谷先生にバレる

フェノックス校の教室にて、開成中学の過去問を解く上杉陸斗の姿を灰谷先生が発見。何してんだと問い詰める灰谷。
「母親が買ってきて、面白そうだったから」とウソを付く陸斗であったが、過去問の中から、解説が書かれたプリントがヒラリと落ちる。

プリントには何やら赤ペンで多数の添削がされており、「見覚えがある」とその文字を書いた人物が誰なのか気づく灰谷先生。

上杉兄・海斗が解いた開成中学の過去問を、黒木先生が添削していることに気づいてしまったのである。

橘先生が人事異動を打診される

桜花ゼミナール御茶ノ水校にて。
本部に呼びだされた橘先生。そこに待ち受けていたのは黒木。

先日の問題行動によって、辞任を要求されるのでは橘は察していた。しかし、打診されたのは、来年度の人事異動。橘先生が納得いかなければ拒否できるという。
(その内容は89話では明かされていない)

一方、橘先生が気になるのは、先日の吉祥寺の雑居ビルでの出来事。88話では橘先生が助っ人として、黒木の謎の活動内容を知ったのであった。

「黒木センセ、貴方、あそこでなぜあんなことを・・・?」

橘は黒木に素朴な疑問を投げかけるのであった。

灰谷が黒きに喧嘩を売る

仕事帰りに近くの公園で物思い耽りながら、一息つく黒木。
そこに、フェニックス時代の後輩・灰谷先生が姿を表した。彼になんとしても言いたかったことがあり、後をつけていたのであろう。

灰谷から一方的に喋りだす。言いたかったのは、桜花ゼミナールに移った上杉海斗のことだ。

「第一志望、開成なんですね!」

そう切り出したあとに、「フェニクスは上位校にこだわった指導をしているが、子供のその先を考えているのか」と黒木が以前に話していた言葉に触れながら、どの口が言ってるんだと感情的になる。

「(フェニックスで)最下位クラスだった子を魔改造して開成目指させるとか、やばくないですか?」

灰谷先生は、黒木がフェニクスでのノウハウを別の塾に持ち込んで、自分の力を試しているのではないかと批判する。その対象となった子供の将来のことを考えているのかと。

灰谷からすると、絶望的に実力が足りない子どもを最難関の開成に入れようとする黒木の姿を「塾講師失格だ!」と批難する。

灰谷先生、黒木に負けたくない宣言

一方的に畳み掛ける灰谷。

「僕の生徒たちを一人でも多く合格させる」
「だから貴方に勝たなければならないんだ!」

と、桜花ゼミナールの生徒が開成に入る空きを与えないと宣戦布告。

一方、黒木は灰谷の言葉に無反応。

腰を上げ、一言だけ残す。

「お互いの生徒がベストを尽くせますよう。」

灰谷からの宣戦布告なんてお構いなし。己の仕事は受験当日に生徒がベストを尽くせるようにすることだけと言わんばかりの反応を見せ、89話は終わる。

第90話(次回)のネタバレはこちら

89話の考察・感想

灰谷先生の動機が不純、黒木玄人には勝てないのでは

フェニックス時代の落ちこぼれだった上杉海斗を「魔改造」し、最難関の開成に受験させることを知り、偽善者だと激怒する灰谷。
一方、黒木は無反応、結果は二月にわかると言わんばかりの対応である。

ここで気にあるのは、灰谷が講師をしているモチベーション。
元フェノックスのスター講師だった黒木の残像がいつまでの灰谷の脳裏に残っている。
そんな自分の憧れだった先輩講師が、自分の腕試しに他塾に移り、生徒を道具に使っている姿が許せないのであろう。

その先輩を倒したい、負けたくない。開成に入るスキを与えない。
結果として、生徒を陣取り合戦の駒のように使おうとしている灰谷先生。悪い結果に繋がる展開を予感させている。


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