二月の勝者90話のネタバレ考察|黒木作成『中学受験直前期必勝マニュアル』とは

二月の勝者90話「十一月の騒乱」(漫画単行本11巻収録)のネタバレ考察。黒木が『中学受験直前期必勝マニュアル』を保護者に確実に手渡すように指示する。その冊子の中には、中学受験に最も大切なお金の内容がリアルに書かれており、親「中学受験ソシャゲより怖い…」と漏らす親も。

二月の勝者90話「十一月の騒乱」のネタバレ(単行本11巻収録)

ビッグコミックスピリッツ連載「二月の勝者」とは

2月の勝者第1巻の表紙

週刊ビッグコミックスピリッツ©小学館

2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人!
受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!

前回89話のポイント

・上杉兄の志望校、灰谷先生にバレる
・橘先生が人事異動を打診される
・灰谷が黒木に喧嘩を売る
・灰谷先生、黒木に負けたくない宣言

前回89話のネタバレについて詳しく!

二月の勝者90話のネタバレまとめ

黒木特性の中学受験直前期必勝マニュアルとは

受験本番まで80日を切った桜花ゼミナール。黒木は講師たちに確実に保護者に渡るようにしてほしいとある冊子を差し出した。
その冊子には、「中学受験直前期必勝マニュアル-出願準備編-」と書かれている。

その中身とは、当日までのシュミレーションができるように、以下のような情報が細部に至るまで事細かに記載している。

「出願書の作成」
「入試直前の注意」
「試験場の下見」
「生活リズムと体調管理」
「緊急連絡先の確認」
「過去の受験生の体験談」

そして、この冊子を保護者に熟読してもらい、その上で、12月の個人面談に入ってもらうように指示する。その個人面談こそ、最後の模試の結果と照らし合わしての最終調整になるという。

また、最終調整に入る前にかならず、冊子に添付しているあるカレンダーの作成をしてもらうように促した。

黒木が指示する「絶対合格カレンダー」とは

絶対合格カレンダーとは、本場をよりイメージしやすいように、受験する中学の名前(4~5校ほど)、その中学の最寄り駅だけでなく、受験する中学の出願期間、入試日、合格発表、入学手続きに至るまで、カレンダー内に記入することになっている。

さらに極めつけは、各中学ごとの「手続き時の納入金」の記載。これは何を意味するのか?

この後、これを書くことにより、保護者たちはよりリアルな現実に突きつけられることになる。

絶対合格カレンダーで鮮明になる「試験日程との戦い」

二月から集中的にスタートする受験日程。絶対合格カレンダーに記入することにより、あいまいだった認識がより鮮明になる。

例えば、2月某日午前中に受験が終了。その足で、別の中学校に向かって午後の受験に臨もうとした場合、ギリギリ午後に間に合う時間間隔はあるという。ただ、そうすると、確実に足りないのが昼ごはんを食べる時間。

名門中学の近くのファーストフード店では、午後の受験前に短時間で済まそうとかけこむ親子連れで満員となり、空腹を満たすことができず、ストレスを溜め込み、午後の試験へのパフォーマンスが急激に落ちることはザラだという。

物理的に不可能な受験と合格手続きの壁

さらに、ここで鮮明になるのは、どうしても物理的に解消することができない、入学手続きと受験日程の壁。例えばこうだ。

2/1AM受験→✕ 2/1PM→◯
2/2AM受験→✕ 2/2PM→✕
2/3AM受験→開始前 2/3PM→開始前

以上のようなパターンだったときはどうなるか。
もし、2/1に受験した学校で、午前中が不合格(チャレンジ校)、午後が合格(滑り止め)だったとする。
※合否の結果は当日のWEB上で開示される。

その次の日に、午前と午後の2校受けるが、両方とも不合格だった場合、ある問題が起こる。
それは、1日目に合格した学校の入学手続きが3日の15時締切になるということ。
つまり、どういうことかというと、3日の受験に母親が付き添っている場合は、午後の入学手続きをすることができない。その時点で、1日目の合格はパーとなる。

結論、旦那や親族の協力が不可欠ということ。中学受験は家族全員のサポートが必須なのである

中学受験の課金、ソシャゲより怖い

場所は、武田勇人(Rクラス)の自宅。
これまでのストーリーでも登場しているが、武田勇人の父親といえば、ソシャゲ好き、子供の受験に対して協力的ではないというスタンス。

そんな武田父が黒木が配布した「中学受験直前必勝マニュアル」に目を通す。そこには驚愕の体験談が書かれている。

それは、「合格資格を押さえるために、捨て金になる覚悟で入学金を払い続ける」ということ。その結果、100万円前後帰ってこないケースもあるということを覚悟するとの文字が。

その事実を読み上げる武田父と、その現実を受け入れる準備が出来ていなかった妻・香織。夫婦で発狂する様子が描かれている。

それもそのはず、先程の受験日程でもある通り、先の日程の合否がわかる前の時間(午後15時)には、合格権利を押さえておくために、入学金を振り込まなければならない。

武田父から最後に一言「中学受験、ソシャゲよりこえー!!」

(次回に続く)

第91話(次回)のネタバレはこちら

90話の考察・感想

金のある家庭が受験に勝つ。

これは間違いない。
要するに、合格しても入学金を払い続ける資金がなければ、入学する権利を押さえることができない。
夏期講習、冬期講習にそれぞれ10万以上かかり、年間の授業料も100万を超える。それに絶えうる経済力あるか。
保護者も金銭難は精神的にも負担がデカイ。やはり、持つものは強いということである。


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