たった一人の熱狂 見城徹の心に響く名言4選
トークアプリ『755』にて展開された「見城徹のトーク」を元に加筆した著書「たった一人の熱狂〜仕事と人生に効く51の言葉〜」は2015年の3月に発売されてから、悩める若者の心に響く言葉が掲載されているということで話題の本となりました。
本記事では、著書に掲載されている51の言葉の中から、4つの名言を厳選して紹介いたします。
見城徹さんがどんな人かご存じない方は必見です!
著者:見城 徹 (双葉社)
誰からも“狂っている”と思われるほど強烈な仕事観。一歩間違えば、この世からいなくなることを決意するほどに自らプレッシャーを掛ける見城氏。義理人情を突き通し、仕事に熱狂する姿がなんとも潔い。
1.他人ができないことをやれ
自分にしかできないことに取り組んで、結果を出す。一度、結果が出ると仕事は面白くなる。
他の人でもできることをやってもしょうがない。
他人ができないことをやる。辛いが、これが仕事の王道だ。第一章 仕事に熱狂する
見城徹さんが角川書店で働いていたときの話。
当時、上司であった角川春樹さんとは一心同体となって昼夜を分かたず仕事に熱狂。角川春樹さんが女性とベッドルームで二人の時間を過ごしている時でさえ、家のリビングに待機していたそう。
なぜそこまでしていたかというと、天才的な角川春樹さんの突拍子もなく口走るアイデアを汲み取って、現実に落としこむことに必死だったからというもの。
その努力が、「犬神家の一族」「セーラー服と機関銃」「時をかける少女」などの大ヒットに繋がったと言います。
「朝から晩まで仕事について考え抜き、骨の髄まで仕事にのめり込む。そして上司や同僚ができない仕事を進んで引き受け、結果を出す。」
このようにすれば、自然と仕事は面白くてたまらなくなると言います。
2.結果が出ない努力に意味はない
僕はよく女子プロゴルファーに言います。
「その年、一番苦しい努力をした人が、その年の賞金女王になると考えた方がいい」と。「あなたが35位なら、あなたの苦しい努力は35番目だったんだ」と。「結果が全ての世界なんだから、そう考えるしかないよね」と。第一章 仕事に熱狂する
努力することに意味があるなどと言うのは単なる人生論であって、仕事に関して言えば「成功」という結果が出ない努力に意味はないと言います。
寝る間を惜しみ、食事する時間さえも惜しみ、朝から晩まで努力する。
「もうダメだ」からが本当の努力であるとも言っています。
この世には二種の人間しかいない。圧倒的努力を続ける人と、途中で努力を放棄する人だ。苦しくても努力を続ければ、必ずチャンスは巡ってくる。死ぬ気で努力するから、大きなチャンスをこの手でつかめるし、圧倒的努力が10重になった時、始めて結果が出るんだ。
第一章 仕事に熱狂する
3.スランプに浸かれ
スランプの時には首までとことん浸かり、また圧倒的努力で這い上がればいいのだ。
第二章 圧倒的結果を出す
仕事の鬼で、“精神力最強”のような見城徹さんですが、なかなか立ち直れないほどの精神的なダメージを負うことはよくあるそうです。
そんなときは、このように言われています。
「スランプの原因をごまかさず、徹底的に落ち込む。落ち込んで、落ち込んで、落ち込み抜き、自分と向き合うのだ」と。
人は1年も2年も落ち込み続けてはいられないので、2週間も沈み込んでいるうちに吹っ切れるそうです。
何をやっていても無駄な時間などない。過ごした時間は必ず先に活きて来る。当面、無駄な時間に思えても、自堕落な時間を貪っても、必ず意味を持って来る。起こっていることは常に正しいのだ。
第二章 圧倒的結果を出す
4.金が全てだ
金だけじゃない、というのは自分への言い訳です。金が全てだということは僕が仕事を始める時の前提でした。
それを無理にでも呑み込んで、僕はこの世界での闘いに飛び込んだのです。
汚れているのは言わずもがなです。いまも金が全てだと言い切っています。
そう言い聞かせています。第四章 切なさを抱えて生きる
今の日本では、「金儲けは善である」と言えばバッシング。
成功者たちはたちまち攻撃され、足を引っ張られて階段から引きずり降ろされてしまいます。
しかし、「お金は汚い、お金儲けは悪いこと」と主張している企業があったとすればどうでしょうか?
世の中に価値を生み出し、利益を上げなければ企業は生き残れませんし、従業員の生活を守ることはできません。
「貧しいことは美しい」という思想では、お腹を満たすことは決してできません。
見城徹さんは、「大金は、心身から血を吹き出しながら戦って勝たなければ得ることはできない。」と言われています。実際にお金を稼いでいる人が、どれだけの地獄を耐え抜いてきたのかを想像すらできないとも言っています。
自分の境遇を呪って僻み、金持ちをうらやむ人は、一度でも命がけで仕事をしてみて欲しい。生きていくのはきれい事ではない。
利益を出さなければ社会貢献なんてできないし、愛する人を幸せにするためにも金は必要なのだ。第四章 切なさを抱えて生きる
低評価のレビューを見ると、「金儲け主義」「バブル思考」「仕事自慢」「ただの精神論」などの文言が並んでいます。
この低評価をつけているレビューワーたちの主張は、本記事の『4.金が全てだ』の章の内容がすべてでしょう。
実際にお金を稼いでいる人が、どれだけの地獄を耐え抜いてきたのか、命がけで仕事をしてきたのかを知りもせず、ただ「お金を稼いでいる人」に対する嫌悪感を露わにしています。今の時代を顕著に表しているのかもしれません。
編集部である筆者は、この本で始めて見城徹氏のことを知りました。
確かに、決してすべての主張が受け入れやすいものではありません。実際に受け入れられない思想もあります。
ただ、仕事の本質、真髄とは何か?という根本的な部分を自らに問いただしてくれる、奥深い著書であることは間違いないでしょう。
紹介した書籍:たった一人の熱狂-仕事と人生に効く51の言葉-