読むだけでプレゼン力が100倍上がる!ダイヤモンドモデルで相手を虜にする
著者:Kevin Carroll (すばる舎)
米国トップ企業で指導したコミュニケーション・コンサルタントが教える、聞き手を動かすビジネスプレゼンのテクニック。
論理化の基本ルール「始め・中・終わり」の順に話す
「まず、これから自分が何を話すかを述べて(始め)・・・、
それについて話し(中)・・・、
話し終わったら話した内容をまとめます(終わり)」論理化の基本ルール
話を論理化するときの基本ルールは、「話し手がどういう流れで物事を考えるか」「その考えをどういう順で話すか」で決まります。
聞き手は常に筋の通った話を求めます。頭が疲れていようが、他の情報でギュウギュウ詰めになっていようが、脳がそう働くようにできています。
したがって、自分の言いたいことを相手に納得させるためには、論理的に話さなければなりません。そのために、すべてを適切な位置に並べて筋道を立て、「始め・中・終わり」の順に話す必要があるといいます。
具体的には次項で紹介する「ダイヤモンドモデル」が示すように、
①主題を述べて話を始め、
②サブ・トピックを話の中間部分で展開させ、
③結論を述べて話を終える。
これが、聞き手が話し手の主張を理解する道筋であると、理解しましょう。
論理的に構成するダイヤモンドモデル①「始め」
最初に、聞き手の注意を引いて関心を持たせる。聞き手に関心がなければ、それは聞き手がいないのと同じ。
ダイヤモンドモデル「始め」
話の冒頭で、「自分自身の話をしたり、聞き手に質問を投げかけたり、驚くような統計を紹介する」など、皆の注目を集め、聞き手と自分をつなぎます。
そして、聞き手の注意を引いたら次に移ります。
話のメイントピック(主要テーマ)、つまり自分がこれから何を話すのかを、ハッキリした口調で簡潔に述べる。聞き手が推測や想像をしてしまうような言い方はしない。
ダイヤモンドモデル「始め」
聞き手が今から何を聞くのか、なぜそれが聞き手にとって大切なのかを明確に言い切る必要があります。
ここまでが、プレゼンテーションの”始め”の部分。
論理的に構成するダイヤモンドモデル②「中」
メイントピックについて詳しく話すのだが、この部分を三つのサブトピックに分類して話す。
ダイヤモンドモデル「中」
まず、各サブトピックを簡単に紹介します。
その際に、必ず「第一は・・・。第二は・・・。第三は・・・。」と番号を付けて述べること。
これを怠ると、聞き手がついていけなくなる可能性が高くなると言います。
この「3つのサブトピックを分類して話す」というのは、”プレゼンの神様”スティーブ・ジョブズも使用していたテクニックで、「ジョブズ流の3点ルール」といわれていました。詳しくは『スティーブ・ジョブズのプレゼンから英語を学べ!』をご覧下さい。
三つのサブトピックを紹介したら、各サブトピックについて話す。ここがプレゼンテーションの本質や要点になる部分。
各トピックの内容は、証拠を挙げて論理的に証明しなければならない。ダイヤモンドモデル「中」
三つのサブトピックをすべて話し終えたら、聞き手が書くトピックの要点を忘れないよう、それぞれをもう一度短くまとめます。
ここでも同様に「第一は・・・。第二は・・・。第三は・・・。」と必ず番号を付けます。
こうすることで、自分と聞き手を同様させ続けることができます。
論理的に構成するダイヤモンドモデル③「終わり」
全体を通して一体何が言いたかったのか、つまり「始め」の部分で述べたメイントピック(主要テーマ)を再表明する。
ダイヤモンドモデル「結論」
結論では、上記の通りメイントピックを再表明し、改めて「自分が今話たことがなぜ聞き手のメリットになるのか」をハッキリと言うこと。このようにすることで、自分の話を聞き手に関連付けることができます。
そして最後に、アクションプランを提示します。聞き手に次のステップとして何をしてもらいたいのかをここで述べます。
それでは、今まで紹介したダイヤモンドモデルのプレゼンテーションをまとめます。
効果的なプレゼンテーションの構成まとめ
ダイヤモンドモデル「始め」⇒「中」⇒「終わり」
1.ダイヤモンドモデル「始め」
①最初に、聞き手の注意を引いて関心を持たせる。
②聞き手の注意を引いたら、最初に、話のメイントピック(主要テーマ)を、ハッキリとした口調で簡潔に述べる。
③聞き手が今から何を聞くのか、なぜそれが聞き手にとって大切なのか(聞き手は「自分に何のメリットがあるのか」を知りたい)を明確に言い切る。
2.ダイヤモンドモデル「中」
④メイントピック(主要テーマ)を三つのサブトピックに分類して話す。
⑤まず、各サブトピックを簡単に紹介する。必ず「第一は・・。第二は・・。第三は・・。」と番号を付けて述べる。
⑥三つのサブトピックを紹介したら、各サブトピックについて話す。
⑦ここが、プレゼンテーションの本質や要点になる部分。各トピックの内容は、証拠を挙げて論理的に証明する。
⑧三つのサブトピックをすべて話終えたら、聞き手が各トピックの要点を忘れないように、それぞれをもう一度短くまとめる。ここでも「第一は・・。第二は・・。第三は・・。」と必ず番号を打つ。
3.ダイヤモンドモデル「終わり」
⑨結論。全体を通して何が言いたかったのか、「始め」の部分で述べたメイントピック(主要テーマ)を再表明する。
⑩ここでもまた、自分が今話したことがなぜ聞き手のメリットになるのかをハッキリ言う。自分の話を聞き手に関連付ける。
⑪最後に必ず「アクションプラン」を提示する。聞き手に次のステップとして何をしてもらいたいのかを述べる。