25歳、貯金ゼロ。収入、フツーでも、読んだら1億円貯められる本。
それは、すべて20代で決まる。お金から自由になるために必要なのは、お金の基本的なルールを知って、実行することだ。そう、20代のうちに。(プロローグより)
著者:中村 芳子 (ダイヤモンド社)
25歳、貯金ゼロ。収入、フツー(年収250万円)でも、共働きなら、1億円貯められる!
貯金は一生するもの。貯金が増えれば、夢も大きくなる!
「お金は余ったときに貯めればいい」と考えている人がいるが、大間違い。貯金は、お金を稼ぎ始めてから、定年退職するまでずっと続けるものだ。貯金には力がある。
(114ページ)
例えばあなたが、「どこか海外に行ってリフレッシュしたいなー」と考えたとしましょう。
そんなとき、貯金ゼロなら妄想で終わりますが、使える貯金が30万あれば、旅行への現実的なプランを考えることができますよね?
20代では「どっか行きたいな〜」「何か面白いことしたいな〜」が口癖でも、30代になったとき「この前の◯◯もよかったけど、今後は✕✕に行こうかなぁ」に切り替えたいもの。
いつまでも「いつか」では、計画性も実行力も磨かれません。
いろいろと計画して、実行して、経験を増やしていく人と、夢を見ているだけの人では、仕事の実力も、人間の魅力もどんどん差がついてきます。当然、収入にも差が出てきそうですね。
30代になったとき、貯金があれば、その分できることが多くなります。
貯金の額と、夢の大きさは比例するもの。
そのために、「今からするべき基本は、『収入の最低10%』をコツコツ貯め続けること」だと著者は主張しています。
具体的なお金の貯め方、増やし方についての3ステップを紹介していきます。
ステップ1.貯金は給与天引きか自動積立。「もらったら使う前に貯める」が原則。
積立定期はとくに利率がいいわけではないが、口座を分けることで「使っていいお金」と「ダメなお金」をはっきり区別できる。ここには大きな意味がある。
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貯金を続けるコツは、給料をもらったら、使う前に貯める分を差し引くことだといいます。
会社員の方と、フリーランス、自営業の方では貯める方法が違うので2通り紹介します。
会社員の場合
会社員なら、会社の制度を利用した貯蓄で決まり。財形貯蓄や社内預金は、給料が銀行口座に振り込まれる前に、毎月の積立金額が差し引かれます。
このおかげで、使い込めないので、必ずお金が貯まります。
会社に財形貯蓄がない人、フリーランスや自営業の人
銀行の「自動積立定期」を使います。給料が振り込まれる口座から、決まった日に決まった額を、定期預金に振り替えて積み立ててくれます。
このような方法で、生活費の1、2ヶ月分を確保して万一に備えることをオススメしています。
本書では、このような万一に備える貯金を「緊急資金」と呼んでいます。
ステップ2.「取り分け貯金」と「殖やす貯金」を使い分ける
使うための「取り分け貯金」と、将来のための「増やす貯金」を区別することが大切。手取り収入の最低10%というのは、殖やす貯金のこと。取り分け分は、これとは別につくる必要がある。
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使うため貯金とは、半年後の旅行費用、デパートの積み立て商品券、年払いにしている保険料のための積み立てなど、出費や金額が決まっていて、貯金というより、お金を取り分けておくというイメージ。
そのため、「取り分け貯金」と「殖やす貯金」を同じ銀行口座にしていてはいけないそうです。
「増やす貯金」からつい買い物代金や保険料を引き出してしまうことがないように、ふたつの貯金は、必ず口座を別にしましょう。
ステップ3.口座は最低4つ持つ。生活口座、緊急費口座、取り分け口座、殖やす口座。
人間は、自分で思っている以上に意志が弱い。貯めるべきお金を、簡単に使い込んでしまう。それを防ぐためには、口座を目的に合わせて分けるのがいい。
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ステップ3は、口座を4つ分けるというもの。
「えっ!?面倒くさい」と思われるかもしれませんが、あなたが「絶対にムダ遣いをしない」という堅い意志の持ち主でなければ素直に実行しましょう。
それでは、4つの口座の特徴をそれぞれまとめます。
生活口座
給与の口座となっている普通預金口座。
家賃、公共料金、クレジットカードの引き落としは、全部この口座で管理。
緊急費口座
生活費の1、2ヶ月分を、銀行の定期預金にして、総合口座にする。
取り分け貯金口座
出費の時期や金額が決まっているときに使う口座(旅行費用など)。年収の10%くらいが目安。
殖やす口座
給与天引きの財形貯蓄や、銀行の自動積立定期など「安全な商品」で。
この書籍は、「お金の基礎知識がないせいで、自分の夢を実現できないなんてもったいない。お金のことを知らない20代のために本を書こう!」と思い立って、企画を出版社に持ち込んだのがきっかけなんだそうです。
実際に著者は、29歳で会社を退職したときに、半年間オーストラリアで遊び、自分の会社を作ってオフィスを借りられるだけの資金が貯まっていたそうです。それも、財形貯蓄をやめなかったおかげなんだとか。
20代の方で貯金ができていない方、自分でお金を管理するのが苦手な方は、本書を参考にされてみてはいかがでしょうか。
紹介した書籍:【新版】20代のいま、やっておくべきお金のこと