「株は1年に2回だけ売買する人がいちばん儲かる」らしい…
しかし、資金が少額な個人投資家は何度も細かい取引をせず、大きな流れに乗ることが必勝法則だといいます。
著者:伊藤 智洋 (日本実業出版社)
“伊藤流”必勝の4つのステップ。◎チャート分析の第一人者が悟った究極の投資法。マニアックなほどに深い内容をもつ数々の名著を執筆…
想定される年間の値幅など相場の流れに合わせてシナリオをつくる
まず、1年の基本的な値動きを知るためのポイントです。
「季節的なタイミング、想定される年間の値幅などの基本的な条件に、その時点までの相場の流れを合わせてシナリオをつくる」
ことなんだそうです。
さて、ここで1年のシナリオを描くために必要な要素について調べてみましょう。
①少なくともこの程度まで動くという値幅があること
②その振れ幅を決まった時期に取りにいくこと
③年間の最高値、最安値をつけている時期は決まっていること
④前年からの値動きの流れ
以上の4点を考慮して判断すれば、かなりシナリオは絞れます。
「積極的な状態」に入ったら買いに入る
価格の変動で利益を得ることを目的とする資金が入っている市場で、1年間で銘柄の価格がほとんど動かないということはなく、1年で十分な利益を得られる変動が必ずあるそうです。
長期的な視点から見た株式市場の流れは、”需給が変化する時期”にしかその流れが転換しません。また、目標とする場所を目指す過程で、多くの市場参加者が、”その方向へ進んでいる”ということを認識できるようなステップを経過するそうです。
そのため、投資する際に「積極的な状態」にタイミングを絞る必要があります。
値動きには「積極的な状態」と「時間待ちの状態」があり、見るべき場所や投資の仕方が変わります。
ここでいう積極的な状態とは、チャート分析によって、その後の価格が”どういう動きになるか”を予測できる状態。
また、時間待ちの状態とは「下がったら買われる」「上がったら売られる」という展開を繰り返す状態。
筆者の経験上、時間待ちの状態で取引を繰り返しても、大きな利益を得ることはできないそうです。
意識を集中して投資すべき場面、そして大幅な利益を狙う投資が成功する可能性が高い場面というのは、積極的な状態にあるときと理解することです。
調整のパターンを見極めながら保有する
積極的な上昇局面では、チャート分析(支持と抵抗など)が有効に機能するので、調整のパターンを見極めながら保有することがオススメ。
調整パターンには4つあります。
①勢いの強い状態を継続中にあらわれる小幅調整
②上げ(下げ)幅全体に対する調整になるが、人気を継続している調整(小休止の調整)
③短期的だが、上げ(下げ)幅全体に対する調整(短期的に時間待ちの動きへ入る調整)
④中期的(季節的)な振れ幅が大きく、日柄の長い調整
「積極的な状態」と「時間待ちの状態」の違いを理解していれば、調整入りした場合に、その調整が「どの程度の反対方向の動きになるか」を推測することは簡単だといいます。
値幅のある日柄の長い上昇が終了したら利益確定
値幅のある日柄の長い上昇が終了したら売って利益を確定しましょう。
値幅のある日柄の長い上昇のチャンスは1年に2回あります。
株式投資を初めて見たい方、株式投資でなかなか結果を出せない方は、本書の年2回の投資ポイントを参考にされてみてはいかがでしょうか?
著者:伊藤 智洋 (日本実業出版社)
Kindle版あり