「今でしょ!」だけの一発屋で終わらない理由は「林修の仕事論」を知ればいい
流行語大賞を獲って「時の人」となっても、継続して仕事が舞い込んでくるのは「林修さんの仕事論」が一貫しているからでもあるようです。そんな林修さんが大切にしている考え方をまとめてみました。
著者:林修 (青春出版社)
「真の人脈は仕事を通してしか広がらない」「一発逆転が必要な状況をつくらない」など、仕事について考えるすべての人に贈る珠玉のメッセージ。
やりたくない仕事を全力でやると、やりたい仕事に近づく
やりたくない仕事に全力で打ち込むことが、やりたい仕事に自分を近づけてくれるという逆説。
やりたいことにこだわりすぎるがゆえに、逆にやりたいことができなくなってしまうという逆説。PART1 仕事といかに向き合うか
会社に入って、最初に配属されたのが希望した部署ではなかったとモチベーションが下がってしまう人はいますよね。ひどい場合は、それだけで会社をやめてしまう人さえいます。
まだ本当に向いている仕事かわからない段階で、自分本位に、「自分がやりたいか、やりたくないか」で仕事を選ばない方がよいと林修さんは言います。
自分にどんなポテンシャルが眠っているかは、案外自分ではわからないもの。第三者が客観的に見たうえで「この人にはこの仕事をやらせてみよう」という判断は、意外に正しいようです。
『アンパンマン』の作者ではやなせたかしさんは、次のように言っています。
運に巡り合いたいのならば、なんでも引き受けてみるといい
やなせたかし
林修さんも、テレビ出演のオファーをもらったら、自分で選ばずに「全力で取り組む」のみ。そういうスタンスでずっとやってきたそう。
そうしているうちに、本当にやりたかった「本を書く」という仕事にありつけたそうです。
「一流」を目指すことからすべてが始まる
まずは一流を目指しましょう。凡人だからなんて妥協した前提で仕事に取り組んでも仕方ない。それはいい訳であり、自分を甘やかしていることでもあるんです。
仕事といかに向き合うか
「頑張らなくてもいい理由」を探すのを辞めるべきだと林修さんは言います。
不満を述べていたところで何も変わりません。優秀な人は環境に不満を言いません。
それでも自分には無理だと思うようなら、逆にできる人はどうやっているのだろうと考えてみるのも一つの手です。周りの人のできる人、特に一流と呼ばれる人と自分との違いはどこにあるのか。そういう観察を続けていると、いかに自分ができない理由を「捏造」しているかわかってくるかもしれません。
仕事といかに向き合うか
林修さんの場合は、それが本であったり、落語の名人芸であったりするそうです。
視野を広げ、自分の興味のある「一流」を探すことが大切だといいます。
自分の仕事のどこにプライドを見出すのか?
仕事に対するプライドは、仕事そのものに抱くことはもちろん、それを受け取った相手の笑顔に支えられたものでなければならないのです。
仕事といかに向き合うか
プロである以上、お金をもらって、その職についています。
そのお金は誰が支払うかといえば、お客さん。少し難しく言えば、彼らは財産権の一部をあなたに託しています。
財産権を満足する権利に置き換えようとしているのです。満足させて当然ですよね?
その笑顔を見て、初めて自身のプライドを満たすべきだといいます。
真の人脈は、仕事を通してしか広がらない
一緒に仕事をしましょうとなったとします。その際、相手が僕にこれぐらいの仕事をやって欲しいと思った期待値を超えていくことが真の人脈につながります。
仕事といかに向き合うか
常に「相手の期待値を読み、そして超える」という姿勢で取り組むことが大切だと言います。
分かりやすくイメージできるのは「お年玉」例です。
毎年貰う側の子どもは、案外「予算」を組んでいるもの。
今までの実績から、「このおじさんは5千円」「このおばさんは3千円」といった具合に。もし、5千円だと見積もっていたおじさんから、1万円を出されたら嬉しいですよね。期待値を2倍も上回っています。
「相手の期待値通りにやれば合格」と思う人も多いかもしれませんが、それは最低条件をクリアしたに過ぎません。
相手の期待値を超えて、「えっ?そこまでやってくれるんだ!!」という領域に飛び込めば、驚きをともなった真の感謝を得られるそうです。
それが、「『次もよろしく』という展開を生むもの」なんだとか。
一発屋で終わらない凄さは、この一貫した「仕事哲学」があるからなんでしょう。
紹介した書籍:
林修の仕事原論